手書きからデジタルデバイスでの入力へ置き換わっていく昨今。
文字を直接かくことが少なくなった私も、手書きの際に漢字が出てこない・・・・
なんてことが・・・
教育の現場でも、1人1台タブレットが渡されるようになり、デジタルデバイスへの慣れは年々早くなっています。
科学誌『Register』の研究結果からキーボードを使うよりも手書きの方が学習効果が高いことがわかりました。
手書きのほうがいい理由
36人の学生に、手書きで単語を書いたり、キーボードでタイプしたりしてもらい、そのときの脳を測定した結果。
脳の中には記憶を形成したり、新しい情報を符号化したりする領域が、手書きしたとき電気的結合のパターンがはるかに複雑だったことがわかったそうです。
要するに、手書きの方が学習にはいい。
研究チームの報告を要約すると
脳内の電気的結合はキーボードを押したときではなく。
手で書いたときのみ、増加が認められた。
つまり、学習を促進するのは手書き。学習に最適な条件を提供する神経細胞結合パターンを確立するためには、幼少期から学校で手書きの活動に触れさせなければならない。
ちなみに、アメリカのカリフォルニア州では今年(2024年)
1年生から6年生までの児童に筆記体の授業が義務づけられました。
参考:Reuters
※英語です。
指を動かすプロセスが脳を活性化させる
手書きの文化は衰退している昨今ですが、研究結果からも、指を繊細に動かすプロセスは脳を活性化させるということがわかりました。
また、脳内のさまざまな領域間の結合が増加することと、手書きにみられる感覚運動プロセスには関連性があるようです。
個人的な疑問として、タイピングも指を動かしているのですけど、どう違うの?
ってのがあるんですが、そこも解説されてました。
科学者チームが学生の頭に大量のセンサーを取り付け、脳の電気的活動を測定する実験を30回行いました。
内容としては、ランダムに表示される単語を筆記体で書く、あるいはキーボードで入力するというもの。
※頭や目の動きを制限するために、タイピング中は単語は画面に表示しない。
結果
学生がペンを使ったときの方が、脳の結合パターンがより精巧であるという。
参考:科学誌『Register』調査報告
※英語です
デジタルとアナログのバランスが大事
学習において、手書きすることが大事なのはわかったが、だからといって、デジタルデバイスが不要というわけではない。
最新のテクノロジーを身に着けることも重要なので、手書きでノートに書くことと、デジタルデバイスに触れることのバランスが大事。